よぎぶろ

ヨガブロガー。ヨーガ歴6年以上。30代男性。ヨーガの正しい知識を伝えるため、ヨーガのブログを運営。 扱っている内容はヨーガの瞑想法、ヨーガ呼吸法、ヨーガはどうして痩せるのか?、精神世界についてなど。 ペンネームはリキタ ・ギリ。 ツイッターアカウントhttps://mobile.twitter.com/rikitagiri

ヨーガの視点から観た名作『いぬやしき』

〜主人公の犬屋敷は獅子神と同罪〜

 

アニメ版『いぬやしき』の内容が素晴らしかったため、感想を書こうと思います。

 

いぬやしき』という作品は普通に観ても、とても示唆に富んだ面白い作品だと思います。

 

しかし、ヨーガの視点を絡めるとそのメッセージ性が変わってきます。 

 

※この先はネタバレを含みます!未視聴の方はご注意ください。

 

まずは簡単にストーリーを説明します。

 

地球外生命体との接触により、2人の人間が超人的な能力を得ます。

 

・1人は主人公で平凡なサラリーマンの犬屋敷 壱郎(いぬやしき いちろう)

 

・2人目は普通の高校生の獅子神 皓(ししがみ ひろ)

 

この2人は授かった能力を真逆の方向に使います。

 

犬屋敷は人助け。

 

具体には病院で死ぬはずの患者の病気を治してまわります。

 

一方の獅子神は能力を人殺しに使います。

 

元々、社会に鬱憤や不満が溜まっていたため、授かった能力で人を殺して回るのです。

 

獅子神のことを知った犬屋敷は彼の暴走を止めようと立ち上がります。

 

その中で様々な葛藤が描かれるのです。

 

そして、最後は2人とも死んでしまうというストーリーです。

 

本当に簡単にしか説明していないため、詳しく知りたい方は本編をご覧になってください。

 

私がこの作品で注目したポイントは2つあります。

 

・人を殺した獅子神はともかく、人助けに能力を使った犬屋敷も最後には死んでしまった。

 

超能力など、人知を超えた能力の使い方。

 

結論から言うと私は

 

『主人公の犬屋敷は獅子神と同じ罪を犯した。

 

だから死ななければいけなかった。

 

ラストで犬屋敷が死ぬストーリーにした原作者の奥浩哉先生はさすがだな!』

 

と思いました。

 

何故そう思ったのか解説しますと

 

犬屋敷は人の命を救い、一見すると良いことをしているように感じると思います。

 

しかし、私は主人公の犬屋敷と獅子神は同じ行為を行っていたと思うのです。

 

『生きるべき人を殺すこと』

 

『死ぬべき人を生かすこと』

 

この2つは『人の運命を捻じ曲げた』と言う意味において同じことです。

 

さらに獅子神が自分の鬱憤を晴らすために人を殺していたのと同じく、犬屋敷も自分のために人の命を救っていました。

 

犬屋敷は元々、生きる意味を見失っていたサラリーマン。

 

そこで授かった能力で人の命を救うことで自分が生まれてきた意味を見出していました。

 

この行動、人情としては理解出来ます。

 

しかし、超能力を得た人間はこういうことをしてはいけないと思うのです。

 

正確にいうとそういう人間が超能力を得てはいけない。

 

 

ここからがヨーガの視点です。

 

ヨーガの修行を続けているとシッディといって超能力が身につくとされています。

 

その超能力とは予知能力、スプーン曲げ、透視能力、空中浮揚、空中歩行など様々です。

 

しかし、ここで大切なのは超能力を身につけてもそれを使わないようにすることです。

  

 

自分のために能力を使おうとしたり、能力をひけらかしたりするとその人の霊性は低下します。

 

そして、最終的には能力が消えてしまうとされています。

 

だから、能力を使わないことが一番大切になってくるのです。

 

ただ、例外があります。

 

・自分を高めるために能力を使う。つまり、自分の修行のために使う場合。

 

『使う必要性』がある場合。

 

この2つの場合だけは能力を使っても良いとされています。

 

今回の主人公、犬屋敷はこの『必要性』を理解していませんでした。

 

本来は修行の果てに超能力を身につけます。

 

その場合は瞑想能力も磨かれています。

 

正確には瞑想能力が高かったから超能力が身についたのです。

 

その瞑想能力で『必要性』の有無を判断し、必要性があれば能力を使う。

 

それも使ったと誰にもわからないように使うのです。

 

しかし、犬屋敷は突然能力を身につけてしまいました。

 

修行なんてしてませんし、瞑想能力もありません。

 

だから自分が満足するために『必要性』を度外視しし、人の運命を捻じ曲げ続けてしまったのです。

 

能力を突然授かってしまったため、しょうがないといえばしょうがないです。

 

しかし、罪深い行為をしてしまったことは事実。

 

だからこそラストシーンで犬屋敷が死んだ時、私は感動しました。

 

このラストで

  

・人より秀でた力を欲する普通の人間。

 

・そして実際に超能力を得てしまった人間の苦悩と結末。

 

・人より秀でてしまう怖さ。

 

これらが実によく表現されていたからです。

 

 

素晴らしい作品です。

 

まだ観てない方は、是非ご覧になってみてください。

 

もう観た方はこのブログでお伝えした視点でもう一度観て頂ければ感想が変わってくるかもしれません。

 

ちなみに、実写版ではラストが違うため、私はあまりオススメしません。

 

今回の参考文献です。↓

ヨーガについてもっと詳しく知りたい方にはおすすめです。

次元を超えると奇跡が起こる! 時間と空間、物質を超える生き方 エミール大師と深くつながる日本のヒマラヤ聖者がすべてを語る

 

 

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